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オキシトシンとセロトニン|「安心」と「幸福感」を育てる生活習慣

オキシトシンとセロトニン|「安心」と「幸福感」を育てる生活習慣

オキシトシンは、スキンシップや信頼できる人との交流などで分泌されるホルモンで、 心が癒やされ、安心感や幸福感をもたらす働きがあることから「愛情ホルモン」「幸福ホルモン」とも呼ばれています。

最近の脳科学の研究では、オキシトシンが母性愛や人への信頼感、絆の形成などに関わることが示唆されており、 セロトニンなど他の神経系とも連携しながら、心の安定に役立っていると考えられています。

オキシトシンがもたらす心と体への影響

オキシトシンが十分に分泌されていると、次のような状態につながりやすいとされています。

  • 脳の疲れがやわらぎ、気分が安定しやすくなる
  • 人に対する信頼感や安心感が高まり、つながりを感じやすくなる
  • 心地よい幸福感が生まれ、生活そのものに充実感が出てくる

さらに、オキシトシンが分泌されることでセロトニン神経が活性化される可能性も指摘されており、 心の疲れが癒され、ストレスに対するしなやかさが育まれていくと考えられています。

オキシトシンやセロトニンを育てるための生活習慣

では、どうしたらオキシトシンやセロトニンが脳内で十分に働きやすくなるのでしょうか。 ここでは、ひとりでできることと、誰かと一緒にできることに分けて整理してみます。

まずは「ひとり」でできること

睡眠・光・運動・呼吸を整えることは、セロトニン神経を活性化し、心の土台をつくる大切なステップです。

  • 1、夜はできるだけ24時までに眠る
  • 2、夕食後はパソコン作業を控えめにする
  • 3、夜は携帯電話で長話をしない/ベッドの近くに携帯電話を置かない
  • 4、朝日を浴びる(起床後に外の光をしっかり浴びる)
  • 5、朝晩、5〜30分間、軽く汗をかく程度のリズミカルな運動を行う(散歩・水泳・ランニング・自転車など)
  • 6、腹式呼吸を意識する(ストレッチ・ヨガ・坐禅などもおすすめ)

1〜3は良質な睡眠をとり、4〜5をスムーズに行うための土台づくり。 4〜6は、セロトニン神経を活性化し、気分の安定やストレス耐性を高めるうえで役立つと考えられています。

次に「誰かと一緒に」できること

人とのあたたかな関わりは、オキシトシン分泌を促し、セロトニン神経も支えてくれる大切な要素です。

  • 7、他者との触れ合いを大切にする(スキンシップ、マッサージなどのグルーミング)
  • 8、感情を素直に表す(今感じた気持ちを言葉にする、カウンセリングなど)
  • 9、親切を心がける(思いやりの気持ちを行動に移す)

7〜9は、オキシトシン分泌を促し、同時にセロトニン神経も支えると考えられています。 「誰かと安心してつながる経験」が増えるほど、心の中に少しずつ「安全基地」が育っていきます。

現代社会とオキシトシン

昔に比べると、人と人との関わり方が変化し、スキンシップや対面での交流が少なくなりがちな生活スタイルも増えています。 その結果、オキシトシンが分泌されるようなあたたかな関わりの機会が減りやすいという指摘もあります。

オキシトシンが関与しにくい人間関係が増えると、脳の疲れが取れにくく、気分が不安定になり、 人への不信感や不満が溜まりやすくなることもあります。そこから、依存症・幼児虐待・DV・いじめなど、 さまざまな問題が生じることがありますが、これらは多くの要因が絡み合った結果であり、 オキシトシンだけで説明できるものではないことも忘れてはいけません。

「愛情の連鎖」を育てるという視点

問題行為をしてしまう人の中には、愛情に飢えている人が少なくないと言われます。 愛情をたっぷり注がれて育った人は、甘え方や人への信頼の持ち方を自然と身につけていることが多く、 他人にも自然に愛情を注ぐことができます。

一方で、十分な愛情を受け取る経験が少なかった人は、甘え方が分からず、他人への不信感が強くなりがちです。 誰かから愛情を向けられても、それに慣れていないために戸惑いや嫌悪感を抱いたり、 「何か裏があるのでは?」と疑ってしまい、素直に受け取れないこともあります。

それでも、そういう人こそ本当は愛情が必要な存在幸福感や安心感を育てていくことは可能

今日からできる「オキシトシン&セロトニンアップ」の一歩

  • できる範囲で、睡眠・朝の光・軽い運動・深い呼吸を整えてみる
  • 信頼できる人とのスキンシップや、あたたかな会話の時間を少し増やしてみる
  • 誰かが寂しそう・落ち込んでいそうなとき、そっと声をかけてみる
  • 「ありがとう」「うれしい」「悲しい」など、自分の気持ちを言葉にしてみる
  • 小さな親切を、できる範囲で日常の中に増やしてみる

あなたの周りにいる誰かが寂しそうだったら、落ち込んでいたら、傷ついていたら、顔が暗そうだったら—— この記事で紹介したオキシトシンやセロトニンアップの方法を、そっとその人に向けてみてください。 きっと、やってあげたあなたも、受け取ったその人も、じんわりとした幸福感を少しずつ感じていけるはずです。